「保護犬」カテゴリーアーカイブ

船乗りフィーユの冒険。第8話。サリー先生のオリンピック?それがどうした?








「日本やりましたね!」

「なにがだ?」

「ソフトボールですよ!」

「どうかしたのか?」

「金メダルですよ。金メダル!」

「それは、めでたいな。」

「え、嬉しくないんですか?」

「嬉しくないといかんか?」

「サリー先生、もともとオリンピックに興味なかったですよね。」

「スポーツ全体に興味がない。」

「世の中にはスポーツに興味がない人もおるのだよ。」

「しかし、マスコミの報道はなんだんだ!」

「一日中、オリンピック。オリンピックだ。」

「世の中にはオリンピックに興味がない人がいることがわからんのか!」

「大体な、宿敵米国に勝利!とか。」

「いつから宿敵になったんだ?」

「ソフトボールはスポーツだろう?」

「え?我々は戦争しているのか?」

「マスコミはオリンピックになると報道が太平洋戦争時に戻るんだよ。」

「なにが侍ジャパンだ。」

「日本人の侍のDNAがとかなんとか。。。」

「ばかも休み休み言いなさい。」

「日本人の多くの先祖は農民だ。」

「百姓だ。」

「飢饉。戦(いくさ)。異常天候。数多くの災難、苦難に会いながらも我々の先祖は身を粉にして畑を耕し、子供を育ててきたのだ!」

「そうして今、わしらがいるのだ!」

「それを言うなら。。。」




「サリー先生。。。。。」

「何気なしにラジオのニュースで、一二三兄妹が揃って金!と言っておった。」

「私はてっきり将棋の一二三。」

「ひふみんだと思った。」

「そうだろう。一二三と言えば加藤ひふみんだろう。」

「そうか、妹がいたのか。しかも妹さんも棋士だったのか。」

「で、そろって優勝したんだなと思ったのだ。」

「しかし、柔道の一二三だとは思わんかった。。。」




「先生、もう少し世間のことを勉強したほうが。。。」

「私もそう思う。」

「この前もえらい恥をかいた。」

「どうしたんですか?」

「ゆずという二人組の歌い手がおるであろう。」

「歌い手。。。。」

「栄光の架橋という歌があるだろう。」

「はい。」

「最近まであれは、栄光の高橋!」

「だと思っておった。」

「はあああ?」

「そう聞こえたんだ。」

「どうしてそんなふうに聞こえたんですか?」

「だってな。」

「誰にも見せない泪(ナミダ)があった。人知れず流した泪があった。決して平らな道ではなかった」

「だぞ。主人公は挫折しているんだ。」

「けれど確かに歩んで来た道だ。あの時想い描いた夢の途中に今も。何度も何度もあきらめかけた夢の途中。」

「まだ呆れめてはいないということが伺える。」

「いくつもの日々を越えて 辿り着いた今がある。だからもう迷わずに進めばいい。」

© Nhk Publishing Inc

「そうなのだ、主人公は過去を捨てたのだ!」

「今日から主人公は新しい自分になることを決心したのだ!」

「そうして!」

「栄光の高橋へと!!!!」

「そうだったのだ!主人公は今まで今にも倒れそうな気弱な高橋青年だったのだが、今日から新しい高橋!」

「栄光の高橋へとなるのだ!」




「と思っておったんだ。」




ということで。。。。

船乗りフィーユである。










フィーユは思った。

「また、なんか変なのが現れたぞ。」










「君よ、春が来るのだ。冬の後には春が来るのだ。」

「小さき君へ・生まれ出づる悩み。」

「有島武郎。」

「だからなんなんですか。」

「格言だよ。格言。」

「格言?」

「そうだ。格言だ。」

「私はこの森で新たな格言を作るまでこの森から出ることが出来ない呪いにかけられておる。。。」




「なんだそれ?」

「そこを行く旅人。ひとつ格言をお聞かせしよう。」

「ほとんすべての人間は、もうこれ以上アイデアを考えるのは不可能だというところまで行きつき、そこでやるきをなくしてしまう。」

「いよいよこれからだというのに。」

「トーマス・エジソン。」

「だがな、旅人よ。」

「諦めは心の養生。という格言もあるのだ。」

「たとえ失敗や不運があったとしても、くよくよせずにすっぱり諦めるのが精神衛生上よいということ。諦めが肝心というたとえ。である。」

「で?なんなんです?」

「格言。なかなか思いつかんのだよ。。。」

「世の人の心にぐさりと刺さる格言だ。」

「うんじゃこんなのどうです?」

「鳴かぬなら殺してしまえホトトギス。」

「織田信長。」

「鳴かぬなら鳴かせてみせようホトトギス。」

「豊臣秀吉。」

「鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス。」

「徳川家康。」

「ときて、」

「鳴かぬなら代わりに鳴こうホトトギス。」

「サリーの父ちゃん。」

「あと、こんなんもあるよ。」

「明日できることを今日やるな」

「サリーの父ちゃん。」

「中抜きで今では、竹・平蔵と呼ばれています。」




ということで、船乗りフィーユはまたまたお宝探しの旅に戻ったのである。

その時であった。

「明日の天気を占ってしんぜよう。」

という声がしたのである。







「あなたは、リッキー教授に似ているけど、誰なんですか?」

「うん?私かね?」

「私は。。。」




「流しの気象予報士。」

「明日天気になーれ・リキオ・リッキーである。」

「リッキーママさんの友達が作ってくれた、てるてる・リッキー!」




「ひとついかがかね?」




ということで、今回はここまで!

cocoママさん、凪ママさん、ひなたママさんからお写真頂いているのに、申し訳ございません!

ちょっと待っててねえ!。




「ところでフィーユ君。」

「なんですか?」

「オリンピックのソフトボールだが。」

「ニュージーランドはどうなったのだ?」

「わしらの、おしんは?」




 

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