サリーの飼い主は朝起きられなかったのです。

朝まで仕事をしていたのです。

会社の決算なのです。

忙しいのです。

それでサリー、朝散歩に連れていけなかったのです。

でもサリーは大人しく寝ていたのです。

でですね。

深夜に資料をプリントアウトしたかったのです。

でも躊躇したのです。

プリンターの印刷の音でサリーが目を覚ますのかもしれないのです。

別にサリーに気を使う必要はないのです。

お仕事なのです。

サリーのカリカリもお洋服もお仕事をした結果の報酬で買うことができるのです。

でもどうしても気を使ってしまうのです。

ビクビクしていまうのです。

サリー、クローゼットの中で寝ているのです。

深夜です。

するとサリーが出てくるのです。

寝ぼけているのかあたりをきょろきょろするのです。

目が悪いので飼い主は、「お父ちゃんここだよ！」と手を振るのです。

どこの世界に愛犬に自分の居場所を教える飼い主がいるのでしょう。

それでお昼過ぎです。

なんとか仕事が終わったのです。

サリーはいびきかいて寝ているのです。

飼い主は冷蔵庫からビールを取ってきて、アマゾンで購入したDVDを見ようとしたのです。

ELOのライブ。

ご存じない方は無視してください。

再生。

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サリー、うろうろするのです。

散歩か。。。

ビール飲み始めたのに。

おちっこ、うんちゃんか。。。。

でもDVD見てーなーーー。

ビールも飲みてーなあーーー。

お父ちゃん徹夜だったんだよ。

サリーはお父ちゃんの苦労も知らず玄関に行くのです。

で、戻って来るのです。

お父ちゃんを見てまた玄関に行くのです。

ライブのDVDまだ一曲めなのです。

サリー、お父ちゃんをチラチラ見るのです。

皆さん、究極の選択なのです。

徹夜仕事が終わってやれやれでELOのライブDVDをビールを飲みながら観賞するか、おちっこ、うんちゃんかなのです。

まあ結局、散歩行くぞになっても興奮のあまり床でおちっこするんだからいいか。

いいんじゃない。

もう部屋の中でおちっこ、うんちゃんしなさい。

気の済むまでしなさいなのです。

こういう時、文豪の夏目漱石とか武者小路実篤はなんと表現するのでしょう。

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「執筆に疲れた私は犬。名前はまだないのだが散歩に行きたいそぶりをするのである。」

「私は躊躇するのである。」

「犬は散歩に行くと必ずと言ってほど人様に食い物ないのかとなかば強盗のようにねだれるのである。」

「私は恥じている。」

「なぜこのような食い意地のはった犬を飼っているのか。」

「しかし私は息抜きと小説の続きになにか思い浮かぶかと思い犬を連れて散歩にでも思ったのである。」

「しかし、この犬はなぜなのであろう。」

「散歩だとわかると布団を噛むのである。」

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「噛んで噛んでうれしさを表現するのである。」

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「私は庭を眺めるのである。」

「もう秋か。。。」

「ふと、動物を主題にした小説はどうかと思ったのである。」

「この犬を題材に。。。」

「我が輩は犬である。」

「いやだめだ。」

「この犬はあまりにもお間抜けだ。」

「小説には無理だ。」

「仕方ない。」

「猫にするか。」

こうしてかの名作が産まれたのである。

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「この道より我を生かす道はなし」

「この道を行く。」

武者小路実篤。。。。

おしまい！

 

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