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「被告犬は前へ。」

「被告犬サリー。貴方は飼い主から、あまりにうるさい。安心してテレビも見ることができないと訴えられているな。」

「裁判長。その前に一言いいですか。」

「弁護犬。どうぞ。」

「そもそもサリーは犬です。わんこです。このような法廷で裁くことができるのでしょうか。これは不当裁判です。」

「異議あり！」

「犬事どうぞ。」

「ここは人間を裁く裁判所ではありません。犬を裁く犬の裁判所です。でありますからサリーを裁くのはまったく問題がないはずです。」

「異議を認めます。」

「では、犬事。」

「はい、裁判長。サリーは捨て犬でした。しかし、今では飼い主のもと楽しく生活しているのです。お留守番もなく会社にも連れていってもらえるているのです。しかし！しかし！最近は増長し、飼い主が夜テレビを見ていると、はやく寝よう、はやく寝ようと飼い主の唯一の娯楽時間を妨げるのです。」

「それだけではありません。ごはんをもらっても、おやつをもらっても、まだ食うもんはないかと部屋の中を荒らすのです。これでは飼い主が安心して生活ができないのです。」

「異議あり！先ほども申し上げましたがサリーは犬です。元捨て犬です。寂しいのです。いつも誰かそばに居て欲しいのです。これを誰が責められましょう？」

「それは違います！サリーはいびきをかいて爆睡していても飼い主がトイレに行くと慌てて飛び起きついてくるのです。こう考えましょう。若夫婦です。子供は3歳。お父さんが寝かしつけます。絵本を読んであげます。ようやく寝るのです。」

「で、お父さんは、さとし、ようやく寝たよ。」

「ようやく夫婦の時間ね。久しぶりにワインなんかどう。」

「いいね。」

「という時間が過ごせないのです。」

「異議あり！原告の飼い主は独り者です。奥さんはいません。夫婦水入らずの時間はありえないのです！」

「異議を認めます。原告は結婚しないのかね？」

「裁判長。原告はもてないのです。まったくもてないのです。それは、よくもこれだけもてない人が存在すのかというぐらいもてないのです。そんな人に結婚はというのは酷です！」

「うーん。それは認めよう。どう見ても女性から好意を持たれるタイプではない。」

「弁護犬も同意しますか？」

「同意します。」

飼い主、犬事に小声で、「これどういう展開になってるんですか？」

「黙っていなさい。」

「しかし、裁判長。とんでもなくもてない飼い主ですが、元捨て犬をもらって立派に育てているのです。それを被告犬のサリーはその恩もかえりみず自分勝手に生活しているのです！」

「静粛に！静粛！弁護犬。被告のサリーはいったいどうなっているのかね！」

「裁判長。とお申しますと？」

「先程から法廷内を、うひょうひょ！と歩き回っているではにかね！これは立派な法定侮辱罪だ！」

「もうしわけありません。裁判長。被告犬のサリーは人がたくさんいるところが大好きなんです。人がたくさんいると、どうしても、うひょうひょ！そう、春のうひょうひょ！祭りが始まってしまうのであります。」

「それはわっかたから止めなさい。いいから止めなさい。」

「もうしわけありません裁判長。一度うひょうひょ祭りが始まると誰がどうしようと止めることはできないのであります。」

「仕方ない。勝手にうひょうひょ！祭りをすることを許可する。」

「ありがとうございます。裁判長。」

まあ、ということで第一回公判は終了したのである。

第二回公判は後半へ続くのである。

しかし問題がひとつ。

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続き、なんも思いつかないのである。。。。

つづく？

 

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