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サリーの父ちゃんの入院日記。日本の正しい朝食とは?


日本の正しい「朝食」とはなにか?

入院中のサリーの父ちゃんは暇なのでふとそんなことを考えてしまったのです。

日本の正しい「朝食」。。。。

我が家ではトーストにマーマレードにお紅茶。

主人が香川県なので、おうどん。

それぞれ、みんなよろしい。

しかし、私は、パンケーキだ

という人とは絶対にお近づきになりたくないのであります。

まあ、こっちが望んでも、向こうが拒否するであろうが。

それで、入院中の父ちゃんは思った。

父ちゃん、「熱々のごはん。焼き魚。納豆。そして、生卵!」

これが父ちゃんの日本の正しい「朝食」なのである。

なんでこんなことを考えたかと言えば。

病院の食事なのである。

栄養士さんがバランスを考えて毎日、毎日、考えた献立。

なのだが、どうもなんだかなああ。

鮭は鮭でも、鮭のクリームソースとか、キャベとの蒸し鶏のなんとかとか。

うーん。

朝ごはんでこれ?

おしゃれではないか。

やはり、熱々ごはんに、焼き鮭(小さいの)、納豆、生たまごが食いたい!

しかし、病院食のメニューにはないのです。

そこで、父ちゃんは考えたのです。

かつて、織田信長は、「鳴かぬなら、殺してしまえホトトギス」とよんだ。

豊臣秀吉は、「鳴かぬなら、鳴かせてみせようホトトギス」とよんだ。

徳川家康は、「鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス」とよんだ。

そして、父ちゃんは、「鳴かぬなら、かわりに鳴こうホトトギス」とよんだ。

そして今、病院食に「日本の正しい朝食」がないのなら。。。

「作ってしまえ、正しい朝食!」

これは、入院中。

病院という限られた場所というかなりアウエーの状況で悪知恵、いえ、知恵を使って「日本の正しい朝食」つくりに挑んだ、父ちゃんの汗と涙の記録なのである!!!

と、期待させておいて結論なのである。

病院、入院中では、「日本の正しい朝食」をつくることは出来なかったのである。

父ちゃんのもともとの計画はこうだった。

朝食である。

鮭のクリームソース。

まず、クリームソースを箸で剥ぎ取る。

脇には熱々のごはん。

といきたいところだが、病人食だから適度にあったか。

で、そこにコンビニで買ってきた、納豆と生たまご。

に、小さいお醤油。

醤油を先程までクリームソースという洒落た上着を着た鮭。

今は裸の鮭に醤油を垂らす。

納豆にも醤油をかける。

箸でかき回す。

ネバネバ。

こんにゃろこんにゃろでかき回す。

そして暫くおく。

納豆はかき回されたので興奮しているので、落ち着かさないといけないのである。

で、次に生卵。

お盆の上に乗った、ほうれん草のお浸しをまず食べてしまい、小皿に卵を割る。

それにまた、醤油を少々。

どうですか皆さん!

これで、病室で「正しい日本の朝食」が完成したのです!

といいますか、完成するはずだったのですが。

完成しなかったのです。

父ちゃんはうきうきとコンビニに向かったのです。

ですが、驚愕の真実を目の当たりにしたのです。

それは。。。。

病院のコンビニには。。。

納豆が売っていなかった。

生卵も売っていなかった。。。。

父ちゃんは気がついた。

病院のコンビニである。

お客は入院患者か病院で働いている人だけだ。

納豆とましてや、生卵を買う客はいないのである。

働いている人は、コーヒーとかお弁当を買っている。

入院患者は、プリンとかお菓子を買っている。

誰が、鮭のクリームソースを剥ぎ取り、納豆と生卵で「正しい日本の朝食」を作ろうと思い立ち寄る者はいないのである。

ということで、父ちゃんの「正しい日本の朝食」を作る作戦は見事に玉砕したのである。




おしまい。

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