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その店は小さな店だった。
雪の舞い散る寒い夜であった。
路地の奥まったところにあった。
私には初めての店であった。
コートの襟を立てふと暖簾をくぐったのである。
今夜は誰かと話しをしたいと思ったのである。
店は、「小料理犬ぐち」とあった。
「いぬぐち」。。。
珍しい名前である。
店はこじんまりとしていた。
カウンターとテーブルが2席のみ。
しかし、清潔でありなにか心が安らぐのだった。
客は私以外には誰もいなかった。
カウンターの中には女将とおぼされし和服に割烹着を着た倍賞智恵子似の女と高倉健似の男。
高倉健似の男は無言でなにかの煮物を作っていた。
「一人ですがいいですか。」
私は言った。
賠償智恵子似の女は、「いらっしゃい。どうぞ。」
とカウンターに座れと勧めるのであった。
私は座った。
倍賞千恵子似の女将が熱いおしぼりを手渡し、
「寒かったでしょう。どうぞ。」
私はおしぼりを受け取った。
「この地方へは初めて。」
賠償智恵子似の女が言った。
「そうです。」
「こんな雪国に。。。寒いでしょう。」
「ええまあ。。。。」
私は言葉を濁したのである。
私は仕事打ち合わせで初めてこの地方を訪れたのである。
宿は旅人向けの安い旅館なのであり、帰って寝るだけなのであるだが何故か今宵は誰かと話をしたっかたのである。
「お飲み物はなにしましょう。」
倍賞智恵子似の女が言った。
「そう。。。熱燗をいただきましょうか。」
「それと、ほっけ。」
「熱燗とほっけね。ほっけ今が旬ですからおいしいですよ。」
高倉健似の男は黙って、ほっけを焼くのである。
「あと、湯豆腐もお願いできますか。」
賠償美智子似の女は、「あらごめんなさい。お豆腐切らしてしまって。」
「ああ、ではいいです。別のものをお願いします。」
賠償美智子似の女は、「いえ、大丈夫です。すぐ買いに行きますから。」
「それはいけません。こんな寒い夜にしかも雪も降っているんですから。」
賠償美智子似の女は私の言うことも聞かずショールを巻き豆腐を買いに行ったのである。
そうなると無口の高倉健似の男と私は二人だけなのである。
私は熱燗を飲みながらなすすべもなく天井を見上げるだけなのである。
そしていたたまれなくなり、高倉健似の男に、
「寒いですね。」
すると高倉健似の男は一心にほっけを焼きなながら、
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「不器用ですから。。。。」
意味は分からなかったのでだが、私はあえて「その意味は?」とは尋ねなかったのである。
しばらくして高倉健似の男が、
「お客さん。」
「なにか悩みがありますね。」
「犬でしょ。」
私は驚いておちょこを落としそうになったのである。
「なんでわかるんですか。」
「わかります。」
「お客さんの顔を見ればわかります。」
高倉健似の男は、ほっけをやいているのである。
煙がぼうぼうなのである。
私が店に入って一度も私の顔を見ていないのである。
なぜ私が犬について悩んでいるのかわかるのであろう。
「不思議な男だ。。」
私は呟いて熱燗を飲むのである。
しばらくすると高倉健似の男が、
「犬の名前は、サリーですね。」
私は思わず、
「なぜわかるのですか!」
高倉健似の男はほっけを焼きながら、
「不器用ですから。。。」
まったく答えになっていないのである。
すると高倉健似の男は続けて、
「サリーは旦那さんといつも一緒でしょ。」
「旦那さんと一緒に寝ていますね。」
「旦那さんがトイレに起きると慌てて起きますね。」
「なんでわかるんですか!」
「不器用ですから。。。」
高倉健似の男はほっけを焼き続けながら、
「サリーは昨日、トリミングに行きましたね。」
「で、盆姉さんとグレースママさんに抱っこされて有頂天でしたね。」
私は息を飲んだ。
「な、なんでそこまで。。。」
「で、翌日は興奮してずっと寝ていましたね。」
「サリーは嬉しくて興奮すると疲れて翌日は一日中寝ていますね。」
「いえ、だからなんでそこまでわかるんですか!」
「不器用ですから。。。」
私はもうわけがわからないのであった。。。
なぜ、犬の名前がサリーで嬉しくて興奮すると翌日は疲れて寝ているのか分かるのであろう。
私は驚いて言葉を失ってしまったのである。
「それからサリーは飼い主さんがテレビを見ているとベッドから降りてきて飼い主さんが飲んでそのままにしていたビールの空き缶を蹴散らしますね。」
「そのたびに飼い主さんは空き缶捨てておけばよかったと後悔しますね。」
「あと、飼い主さんがサリーを相手にしないでテレビを見ていると嫌がらせか飼い主さんの目の前でおちっこしますね。」
「それで飼い主さん仕方なく抱っこして一緒に寝ると嬉しくて布団の中に入るのですがすぐ布団から出て部屋の中をなにか食べられるものないか探し回しますね。」
「それで飼い主さんは、サリー!いい加減にしろ!と怒りますね。」
「でもサリーはかえって嬉しくなってベッドに飛び乗り毛布を嚙み嚙みしますね。」
「飼い主さんは、もう意味が分からないと思いますね。」
「な、なぜそこまでわかるんですか!」
私は叫んだ。
男はほっけを焼きながら言った。
「不器用ですから。。。」
そのとき賠償美智子似の女が頭に白い息をしながら帰ってきた。
「ごめんなさい。お待たせしてしまって。。。」
倍賞美智子似の女は古びた買い物籠から豆腐を出し高倉健似の男に豆腐を渡すのであった。
「お願いします。」
倍賞美智子似の女は、
「それでサリーちゃんなんですけど。」
私はここがどこなのか自分はなぜここにいるのか、はたしてこれが現実なのかまったくわからなくなったのである。
「な、なぜ。。。。」
「サリーと。。。。」
これだけ尋ねるのが精一杯だったのである。
すると倍賞美智子似の女が言った。
「わかりますよ。」
「ここは小料理屋、犬ぐちです。」
「お客さんは皆さん飼っている犬の愚痴を言いにくるんです。」
「ですから私らもうすっかり慣れてしまっていちげんさんのお顔を見ただけでわかるようになってしまったんです。」
私は口をあんぐりと開けしばし天井を見上げるしかなかったのである。。。
しばらくして倍賞美智子似の女が言った。
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「サリーちゃん。」
「脱衣所で、どすこい!しましたよ。」
「なぜって?」
「だってお客さんの足にどすこい!ついてますから。。。」
私は驚愕の世界に迷い込んでしまったことに気がついたのである。。。
しばらくして賠償美智子似の女は高倉健似の男に言った。
「あんた。ほっけ焦げてるじゃん!」
高倉健似の男は言った。
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「女将さんすいません。」
「不器用なんで。。。。」
そして私はお勘定をし店をあとにしようとしたのだった。
その時、倍賞美智子似の女が、
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「お兄ちゃん!」
私は言った。
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「さくら。」
昨日、サリーは盆姉とグレースママに会って大興奮でようやく寝たのが深夜3時。
すっかり疲れた飼い主の妄想話でございました。。。
出演。
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倍賞美智子似の女。
グレース!
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高倉健似の男。
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私。。。。
おしまい。
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わははははは😂🤣😂🤣😂
結局おとーちゃんもうひょうひょMAXで似た者親子「不器用ですから。。。」
ぽっよよ〜ん😆💞
2日かかりました。
完成まで。
なんでこんなおばか話のために。。。
とほほほほ。
はっ、物語に引き込まれてしま
った。小さな店のカウンターに
座る、、、サリー。
いやお父ちゃんの姿を😆
がはははは🤣🤣🤣
毎度のおバカ話でした。。。
お恥ずかしい。。。。
最後にサリーちゃんとグレースが登場するとは読めませんでした😄
サリーパパは小説家デビューされたら?
最後にふと思いつきました。
グレースちゃん友情出演です!
とっても面白かったですっ😆
途中から『ホッケ🐟』大丈夫かしらん?!。。。
に、なりました〜😆🤣🐟🔥
ありがとうございます!
ほっけ!
そうか、そんなに焼いているなよなんですね。
不器用なもんで。。