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疲れたのです。

飼い主です。

一日、サリーに付き合わされてしまったのです。

別にどこかへお出かけしたわけでもありません。

ドッグランにも行ってもいません。

散歩の途中で、哲学者、マルティン・ハイデッガーの「存在と時間」の議論を始めてしまい、ついつい時間が過ぎてしまったわけではありません。

（そんなことあるかい。）

一日中サリーと家にいたのです。。

一日中、サリーに付き合わされたのです。

ご説明いたしましょう。

サリー、昼頃に起きてきました。

「散歩行く？」

「行く行く！

ハーネスと服を取り出しました。

始まりました。

毛布噛み噛み。

別名、犬の神様へのお祈り。

まず少なくとも30分は待つと見積もらなくてはけないのです。

それが今日は、30分経過しても40分経過しても、お祈りは続いたのです。

これが公共事業の入札であれば、談合した企業の入札額より数倍高い値段で見積もってしまったのです。

（サリーの毛布噛み噛みの時間をどなたと談合すればいいのでしょう？）

しびれを切らした飼い主はお昼ご飯を食べに行くことにしたのです。

すると慌てて追っかけてくるのです。

戻ってハーネスを。。。

お祈りが再び開始されるのです。

そして、飼い主玄関→慌てて追ってくる→戻る→お祈り。

が繰り返されるのです。

もういい加減、嫌になるのです。

それで散歩は夕方行くことにしました。

2時間くらいしてようやくお祈りが終わりました。

2時間ですよ。

今日は犬の神様の特別な祈りの日なのかもしれません。

犬の神様の「生誕祭」とか。。。。

サリー、ごはんを食べにベッドから降りてきました。

カリカリ、少しだけ食べました。

でまた、ウロウロ。

なんだかわかりませんが、なにか舐めているのんです。

その度に慌てて飛んでいくのです。

怒りました。

「サリー！いい加減にしなさい！」

サリー、じっと飼い主を見つめます。

反省。

したかと思うと、ふたたび捜索活動が始まるのです。

そうして夕方。

「散歩行く！」

「行く行く！

お祈り開始。

無理矢理ハーネスを付けたのですが、付けたままお祈りが続いたのです。

結局、暗くなってしまいました。

その後、40分ほど買い物に行きました。

もどると、

ハーネスを付けたまま寝ていました。

世の中、散歩とわかると大喜びして玄関に向かう犬と散歩が嫌いな犬がいるようですが、

散歩に行きたいけど、お祈りしてからね。

という犬はどちらの分類に入るのでしょう？

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おしまい。

 

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