「犬の見習い社員」カテゴリーアーカイブ

船乗りフィーユの冒険。第6話。フィーユと納豆問題。





「おう、フィーユ。元気かね。」

「はい。元気です。」

「あれ?先生、お買い物ですか?」

「うん。近所のスーパーに行ってきた。」

「なにを買ったんですか?」

「まあ、色々とな。でな、聞いておくれ。」

「なんでしょう?」

「色々とかごに入れてな。で、納豆を買おうと思ったんだ。」

「納豆ですか。」

「うむ。でな、ちょうど納豆の棚の前に、そうだな。」

「30くらいの女性がおった。」

「どんな方ですか?」

「まあ、美人の部類に入るな。」

「会社帰りのようだった。」

「それでどうしたんです?」

「その女性、納豆の棚の前で考え込んでいるんだ。」

「考え込む?」

「こっちは、はやく納豆を買って、うちに帰って風呂に入ってビールをプシュ!」

「いいですね。」

「したいんだ。したいんだが、その女性が納豆の棚の前で考え込んでいるんだ。」

「すいません。って言って横から納豆取ればいいじゃないですか。」

「このご時世、あんまり人に近づきたくないのだ。」

「そんなもんですか。」

「で、その納豆娘はどうなんったんです?」

「納豆娘。娘か。」

「ナットーウーマンにしよう。でな、そうさな、10分くらい考え込んでおった。」

「それで、突然、腰を屈めた。」

「屈めて、一番下の納豆。」

「その納豆の奥へ腕を入れた。」

「そうして、一番奥の納豆をひとつ掴んでかごに入れた。」

「なんなんですか?」

「恐らく、一番製造日が新しいものが欲しかったんだろう。」

「製造日って、そんなに違わないでしょう。」

「違わんだろう。違ってもせいぜい、1日か2日だ。」

「しかもだ。納豆はもともと腐っているんだ、気にすることはない。」

「腐っているではなく醗酵です。」

「どっちもおんなじだ。」

「でな、納豆ウーマンが去った納豆の棚に私は立った。」

「それで?」

「納豆ウーマンが手を突こんだためか、今まできれいに並んでいた納豆の列がめちゃくちゃになっていた。」

「例えて言うなら小学生の運動会で、前へならえ。」

「小さく前へならえしていた小学生の列に突然嵐が吹き荒れたような状態だ。」

「それはちょっと。。。」

「私はちょっと呆れたな。」

「フィーユ君。」

「はい。」

「いくら外見はこざっぱりとしていても、こういうことで、人は戸籍謄本でわかるというのだ。」

「は?戸籍謄本ですか?」

「わからんか。今回は難しいか。」

「はい。」

「戸籍謄本でなにがわかる。」

「本籍とかですか?」

「そうだ、その人の産まれた所、つまり田舎がわかるんだろう。」

「はい。」

「お里が知れる。。。。」

「どうだ!」

「どうだ!」

「うまいだろう!」

「先生、多分、それもう死語ですよ。」

「そうなの?」

「で、先生、その後どうしたんですが?」

「なんか、納豆たちが不憫でな。」

「直したよ。納豆の整列を。」

「うーん。なんなんでしょうね。」

「で、先生、船乗りフィーユの冒険の続きは?」

ということで。。。。。。

船乗りフィーユはお宝を探していた。




その時であった。

「お待ちなさい!」

声がした。







「君は、ラテだ!」




「モカだ!」

「違いますよ。」

「ふたり揃って!」




「青空らて&もかって漫才コンビみたい。」

「いかにも!」

「いいかね。この先は、この青空らて&もかの漫才を最後まで聞かないと通れないよ。」

「なんかまた変なのが現れたなあああ。」

「なあ、もか君。」

「なあに、らて兄さん。」

「餅あるだろう?」

「餅ね。」

「あれなんでカビがはえるか知ってる?」

「なんで餅はかびがはえるか?」

「それはな。」

「それは?」

「はやく食べないから。」




「でな。モカ君。」

「なんですか?」

「刑事ドラマが好きなのね。」

「刑事ドラマね、今、いろいろ放送されてますね。」

「でね、いつも不思議なんだよ。」

「なにが?」

「刑事が容疑者の家をたずねるはね。」

「たずねますね。」

「留守。」

「いないと。」

「すると必ず、近所の人が来るのよ。」

「来るわね。」

「で、あら◯◯さんなら旅行に行ってますよって。」

「あるわね。」

「あれなんで、いつも近所の人が通りががるんだろうね。」

「そうだね。」

「しかも、容疑者が旅行中ってのも知っているの。」

「田舎ならともかく、東京じゃ最近は近所の人がなにをしているかなんか知らんもんね。」

「な、おかしいだろう。」




「でな、もか君。」

「なあに、らて兄さん。」

「納豆。」

「納豆がどうしたの?」

「納豆てのは日本オリジナルじゃないね。」

「そうなの。」

「どうもアジアには納豆のルーツみたいのがたくさんあるのよ。」

「知らなかった。」

「で、納豆はヨーロッパでも人気なんだよ。」

「そうなの。」

「あまりの人気で、各国で納豆をバク食いしないように条約が結ばれての。」

「なんていう条約?」

「納豆北大西洋条約!」

「あれ?フィーユはどこ行った?」







またまた、おかしな連中と出会ったフィーユであった。

「日本にキリスト教を広めに来たのに難破して我々に助けられた、フランシスコ・凪エルだったと思ったのに、なぞなぞ門番だし。」

「らて・もかが漫才師。。。」

「どうもおかしい。」

その時であった。

「一句、詠まんかね。」

という声が聞こえたのである。

「あ!君はレオナルド・cocoプリオ!」

「違うよ。私は。。。。」







「私と俳句バトルといこうではないか。」

「私に勝たぬと、これから先にはいけんぞ。」

「また、おかしな奴が現れたなあああ。」

「では、早速行くぞ。」

「卓袱台の上の土瓶に心中をうちあけてより楽になりたい。」

「どうだ!」

「一人ぐらしの私は話す相手もいない。」

「だが、私は一日の仕事を終え、土瓶に向かって胸のうちを語るのだ。」

「それで、土瓶に心中を打ち明け、少しは楽になったという意味だ。」

「さて、次はお前の番だ。」

「そんなこと急に言われたって。。。。」

「仕方がない。もう一句。」

「こんなにも湯呑み茶碗はあたたかく、しどろもどろに吾(われ)はおるなり。」

「どうだ!」

「今度は湯飲み茶碗に話をしておるのだ。」

「なんか、土瓶に湯飲み茶碗ってお手軽ですね。」

「やかましい!」

「お前は一句できたのか!」

「うーん。。。。。」




「梅雨あけて。。。。」













「じゃあ、次はあなたの番だよ。」

「任せなさい。。。。」

「梅雨明けて、」

「洗濯ばかり。」

「人間だもの。」




「しかも俳句になってないじゃん!」







「えらい目にあったなああ。」

その時であった。

「この先はへは行かせないよ。」




「あなたは?」

「最初に言っておくぞ。日本にキリスト教を広めに来たのに難破して我々に助けられた、フランシスコ・凪エルだったと思ったのに、なぞなぞ門番だったではなく。」

「吊橋門番だ!」




「吊橋門番って、怖がってるんじゃん。」

「高所恐怖症なのだ。」

「なんなのそれ?」

「いいんだ。」

「私は高いところは苦手だが、相棒がいるのだ。」

「相棒?」

「兄ちゃんだ。」




「兄ちゃん。」

「そっくりだな。」

「双子だもん。」

「腹違いのな。」

「はあああ?」

「でも兄ちゃん。」

「なんだ弟。」

「腹違いの双子って変じゃない?」

「そうかなああ。」

「腹違いってことはお父ちゃんは一緒だけど、お母ちゃんは違うんだよね。」

「そうだな。」

「ということは双子と言わないんじゃない?」

「そうなのか?」

「そうだよ。」

「となると、相続の時、もめるな。」

「もめるよね。」

「長い間、母親の世話をしたのは私よ。」

「だからたくさんもらえる権利があるは!」

「だって、姉ちゃんは一人もんだろう。」

「こっちっは育ち盛りの子供が3人もいるんだ。」

「そんなの関係ないは。」

「関係あるだろうが。」

「なに言っているのよ。」

「困ったもんだよな。」

「そうだよね。」

「でもさああ、兄ちゃん。」

「なんだ?」

「わんこでも相続できるのかなああ?」

「うーん。わからんなああ。」




「本当になんなんだ、この島は!」

その時であった!




「あれれ?」

「あなたは?」










「どう見たって、まんまるまるっちとひなっちのまるっちブラザーズかまるっちシスターズだろう!」




「しかも、ひなっち。」

「うちの子記念日とサリーの父ちゃんの誕生日同じなんだって?」




「父ちゃんが言っていたよ。」

「まるっちと父ちゃんは他人じゃないって。」

ということで、船乗りフィーユはこの島はなんなんだろう。

自分の本当の目的はどうなってしまうのだろう。

悩んでいたのである。

そこで、船のシェフに相談したのだった!

「ねえ、ようやく梅雨明け・力男・リッキーシェフ!」




「この島はなんなんでしょう?」

「お宝って。。。」

「果たしてお宝は見つかるんでしょうか?」

「フィーユよ慌てるな。」

「意外と簡単に見つかるものだ。」

「今頃、リッキー船長が。。。。」







ということで、お宝は見つかりそうなのである!

容易と言えば容易である。

しかし、仕方がないのである。

人生とはそういうものなのである!!!




待て次号!!!

注:俳句は、山崎方代先生。

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